1 登山

「趣味は登山」と認識するようになって16年が経ちました。生まれが群馬県の山の方だから遊び場が山でした。東京の学校に進学し、そこでのアルバイト先の先輩に山好きがいて、その方に八ヶ岳に連れて行ってもらい、赤岳の山頂の石に座って下を見たときの高度感には驚きました。実家の裏山よりも高い山に登ったのはこれが初めてでした。それから大好きな宮沢賢治の住んでいた東北に何となくあこがれをもっていたという理由だけで、同級生の「一緒に開業しないか」という誘いに乗り東北に移り住みました。この頃、お客様からの誘いで、山に連れて行ってもらったのをきっかけに、日帰りで行ける山に登るようになりました。「趣味は登山」と認識するようになったのは東北に移り住んだこの頃からです。そのときから紆余曲折を経ながら16年続けています。

登山と言ってもいろいろありますね。私は広い意味で「山旅」が好きで、沢登り、クライミング、山スキー、ハイキング、バックパッキングのようなものも含めた登山が好きです。東北は、たおやかな女性的な山が多いので、のんびりと「山旅」を楽しむには適しています。滝の少ないナメの沢をゆっくりのんびり「山旅」を楽しむのもよし、挑戦的なマルチピッチをクライミングするのもそれもまたよし。しかし、私のクライミングレベルでは高難度のルートに挑戦できませんので、そこそこのルートを楽しむ程度ですが。

2 沢登り

登山を総合的、全体的に考えれば「沢登り」も特別な“登山”ではありませんが、周りの登山愛好家をみてみれば、「沢登り」というジャンルをしている人は少ないように感じる。手軽な登り方は登山道をたどり山頂を目指す登り方だし、クライミングジムの仲間を見回しても、外岩のルートやボルダーをやる人はいても「沢登り」をやっている人は少ない。

「沢登り」は沢をたどって登るという意味では登山ですし、夏道(沢をやる人や雪山をやる人は登山道のことを“夏道”という)だって、時には沢ルートも出てくるから、「沢登り」だけが特別なものとは思えないのですが、沢登りには1つのジャンルを築くだけの深みと面白さがそこにはある。

2−1 沢登りの特長1

濡れる

沢の中に入って歩くので、膝から下、時には泳ぐこともあり、全身が濡れることもある。

2−2 沢登の特長2

2−2−1 靴

沢の中を歩くことを前提とした専用の沢靴を履きます。登山靴で使われている素材よりは水に濡れた石でも滑りにくいソールを用いています。フエルト素材とゴム素材のものがあって、フエルトとラバーソールでは特性が異なり、注意すべき点が違うので、自然と歩き方や足の置き方等が変わります。私は15年くらい前からラバーソールを使っていますので、もうそれに慣れてしまいました。ラバーソールは、乾いた岩も濡れた岩もどちらも得意なので、私は「水陸両用」と呼んでいます。普通の登山靴として使ってもいいくらいだとさえ考えていますが、誰もそうしている人はいません。フエルト靴の方はソールがブロックパターンになっていないため、下りの登山道が弱点なので、登山靴をもって上がり、下りはそれに履き替える人も多い。そこへいくとラバーソールはそれ1つでことが足りてしまうので荷物を減らせます。

2−3 沢登の特長3

滝が出てくれば登らなければなりませんので、クライミング的要素が入ってきます。

クライミングの難易度は

夏道を歩く < 沢登り < クライミング

というのが一般的に考えられるグレードです。

2−4 沢登の特長4

クライミング要素があると言うことは、ロープワークがあります。

しかしこれも

沢登り < クライミング

という構図になっています。

2−5 沢登の特長5

地図読みとルートファインディング

夏道のように既存の道をたどるわけではありませんから読図が必要になってきます。

もちろん、管理された登山道ではありませんので、それに伴った危機管理等が必要です。

それらのことから、普通の登山と比べると多少、敷居が高いと言えるのでしょう。

3 クライミング

わざわざ「沢登り」や「クライミング」とジャンルわけする必要もなさそうなのですが、沢登り歴15年で“少しは登れるだろう”と挑戦したクライミングで面食らった経験が私にはあります。

沢登りで登る滝とクライミングで登る岩壁では、難易度が全く違いました。もちろんクライミングの方が求められる技術も上になります。

クライミングジム、それから、外岩だけど整備されたクライミングエリアでは沢登りやこのあと説明するアルパインクライミングよりは”ある程度”安全が確保されています。(もちろん自然の岩なので危険はいっぱいです)

4 アルパインクライミング

スポーツクライミングの多くがシングルピッチであるのに対してアルパインクライミングはマルチピッチです。スポーツクライミングはある程度管理された岩場で行うクライミングであるのに対して、アルパインクライミングは自然のあるがままの岩に最小限の「アンカー」と呼ばれるプロテクションがあるルートを上るクライミングを言います。